広告宣伝の用に供する資産を贈与したことにより生ずる費用
卸売業や小売業を営んでいる特約店等は、メーカーなどから商品名入りの自動車や陳列ケース等を、贈与されたり、または低額で取得することが多いです。このような、メーカー等が自社製品の宣伝のために贈与などをする資産を広告宣伝用資産といいます。この場合、広告宣伝用資産を貰った方には受贈益が発生しますが、受贈益の全額が課税されるわけではありません。なぜなら、あくまでもメーカー等が自社製品の宣伝をするという理由があるから、贈与をするわけです。ようするに、純粋な贈与とはいえず、「メーカー等の広告宣伝」と「特約店等の利益」があると考えられるからです。そのため、税務では「特約店等の利益」となる部分についてのみ、
受贈益として課税します。
一方、贈与したメーカー側では、これらの費用を寄付金計上ではなく、繰延資産として処理します。
法人税の取扱い
贈与したメーカー側では、これらの費用を寄付金計上ではなく、税法上の繰延資産として処理(
法令14@六ニ、
法基達8-1-8)し、その資産の耐用年数の10分の7に相当する年数(その年数が5年を超える場合には、5年)で償却することになります(
法基達8-2-3)。ただし、その費用の額が20万円未満であれば、少額繰延資産として支出時の損金処理ができます。
仕訳例
(例)製作代金120万円の広告宣伝用資産を、メーカーが特約店に寄贈した。なお、この資産の法定耐用年数は10年である。
長期前払費用 120万円 現金預金 120万円
10年×7/10=7年>5年
よって5年で償却します。