法人税>>有価証券

有価証券の評価損が認められる場合

 法人が所有する有価証券について、一定の場合には、原則として、帳簿価額と時価との差額など一定の金額を限度として評価損の計上が認められます。なお、この評価損を計上した場合は、時価法による評価損益と異なり、翌事業年度でのいわゆる洗替計算は必要ありません。
 

有価証券の評価損が認められる場合

 法人の所有する有価証券について次の事実が生じた場合で、その法人がその有価証券の評価換えをして損金経理によりその帳簿価額を減額したときは、有価証券の評価損が認められます(法法33法令68)。
(1)上場有価証券等の著しい価額の低下
取引所売買有価証券、店頭売買有価証券、取扱有価証券及びその他価格公表有価証券(いずれも企業支配株式に該当するものを除きます。)について、その価額が著しく低下したことにより、その価額が帳簿価額を下回ることとなったこと。
(2)上場有価証券等以外の有価証券
上記(1)以外の有価証券について、その有価証券を発行する法人の資産状態が著しく悪化したため、その価額が著しく低下したことにより、その価額が帳簿価額を下回ることとなったこと。
(3)上記(2)又は(3)までに準ずる特別の事実
 

著しい価額の低下

 (上場有価証券等の著しい価額の低下の判定)
 「有価証券の価額が著しく低下したこと」とは、当該有価証券の当該事業年度終了の時における価額がその時の帳簿価額のおおむね50%相当額を下回ることとなり、かつ、近い将来その価額の回復が見込まれないことをいいます(法基通9-1-7)。
 
(上場有価証券等以外の有価証券の発行法人の資産状態の判定)
 「有価証券を発行する法人の資産状態が著しく悪化したこと」には、次に掲げる事実がこれに該当します(法基通9-1-9)。
(1) 当該有価証券を取得して相当の期間を経過した後に当該発行法人について次に掲げる事実が生じたこと。
イ会社法の規定による特別清算開始の命令があったこと。
ロ破産法の規定による破産手続開始の決定があったこと。
ハ民事再生法の規定による再生手続開始の決定があったこと。
ニ会社更生法又は金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の規定による更生手続開始の決定があったこと。
(2) 当該事業年度終了の日における当該有価証券の発行法人の1株又は1口当たりの純資産価額が当該有価証券を取得した時の当該発行法人の1株又は1口当たりの純資産価額に比しておおむね50%以上下回ることとなったこと。
 
(上場有価証券等以外の有価証券の著しい価額の低下の判定)
 9−1−7《上場有価証券等の著しい価額の低下の判定》は、令第68条第1項第2号ロ《上場有価証券等以外の有価証券の評価損の計上ができる事実》に掲げる有価証券の価額が著しく低下したことの判定について準用する(法基通9-1-11)。
 
 
 税額・申告・納付