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使途秘匿金課税

 使途秘匿金の支出とは、法人がした金銭の支出のうち、相当の理由がなく、その相手方の氏名(名称)、住所(所在地)及びその事由を帳簿書類に記載していないものです(措法62A)。
 ここでいう金銭の支出とは、金銭を支払うことのほか、贈与、供与その他これらに類する目的のためにする金銭以外の資産の引渡しについても金銭の支出と同様に取り扱うこととされています。
 なお、違法ないし不当な支出につながるような支出は、通常、相手方の氏名等を明らかにしないため、「対価性と金額の妥当性」を証明することは非常に困難であると考えられることから、利権獲得のための工作資金、謝金等やヤミ献金、取引先の役員等への裏リベート、株主総会対策費等の支出は、使途秘匿金課税の対象となります。
 

使途秘匿金課税が設けられた趣旨

 法人が交際費、機密費、接待費等の名義をもって支出した金銭で、その費途が明らかでないものについては、法人税の課税所得の計算上、損金の額に算入されません(法基通9-7-20)。
 使途不明金は、税の問題のみならず社会的なモラルの問題ですが、近年、その額が多額に上っており、それが違法ないし不当な支出の隠れ蓑になっているとして社会的に大きな問題となっています。
 企業が相手先を秘匿するような支出については、違法ないし不当な支出につながりやすく、それがひいては公正な取引を阻害することにもなることを踏まえ、そのような支出を極力抑制する観点から、使途秘匿金に対して政策的に追加的な税負担を求める税制上の措置が講じられているのです(措法62、措令38)。
 なお、この使途秘匿金に対する課税は、真実の所得者に対する代替課税として行うものではなく、また、相手方の脱税の抑制を主たる目的の一つとして行うものでもありません。ただし、追加課税が行われる範囲内において、相手方の脱税の抑制は図られることとなるのです。
 

使途秘匿金に含まれないもの

 以下のものは、途秘匿金に含まれません。
(1)帳簿書類に相手方の氏名等を記載していないことについて相当の理由があるもの
 これに該当するものとしては、手帳、カレンダー等の広告宣伝用物品の贈与やチップ等の小口の謝金等です。
(2)取引の対価として支出されたものであることが明かなもの
 商品の仕入れ等のように対価性が明確な支出は、通常、違法ないし不当な支出にはつながらないものと考えられるからです。ただし、その支払が不相当に高額であると認められるような場合には、その高額と認められる部分については、この制度の適用があります。
 

使途秘匿金に対する特別税率

 法人が平成24年3月31日までの間に使途秘匿金を支出した場合の法人税額は、法人税法及び租税特別措置法により計算される通常の法人税額に、その使途秘匿金の支出額の40%を加算した金額です(措法62@)。
 
 
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